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2016/6餓鬼
「世界で最も貧しい大統領」こと、元ウルグアイ大統領ホセ・ムヒカ氏をご存じであろうか。
地位に見合わず、質素な生活を送る中で、人間にとって本当の幸せとは何かを問いかけるのである。氏は、環境の未来を決めるリオ会議において、「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」とスピーチし、現代の私たちの生活・在り方に警鐘を鳴らしています。

確かに現代の文明文化の発展により、私たちはより便利で快適な生活を求め、実現してきた。今やコンビニとスマホがあれば、一人で生きていけるような錯覚に陥り、必要以上に快適さを求めてきました。
しかしその代償に、人間の関係性の損失という犠牲が生じ、大きな社会問題となっている。物によって便利になるどころか逆に、人間の自由や思考が奪い取られ、物に支配されているのが、現代の私たちの姿ではないでしょうか。
仏教には「少欲知足」という言葉があり、「欲を少なく足ることを知る」、つまり本当の自己を知ることの大切さを教えていただける。
ムヒカ氏の言葉を通して、どこまでも足ることを知らずに「餓鬼」のような生活していた我が身の姿を教えていただいたのである。南無阿弥陀佛(輪番)

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