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2018/2いのちより大切なもの
私事ながら、昨年12月に新しい孫を授かりました。無垢な笑顔に、無条件の笑みがこぼれます。改めて「いのち」の深さを考えさせられる出遇いであった。 「いのち」とは、数多の「願い」の中に存在するものである。願い、願われたその「いのち」には、決して優劣などはない。しかし私たちは、どこまでも自分のいのち、自分の人生と、「私有化」してしまうのである

 いのちが一番大切だと 思っていたころ
 生きるのが 苦しかった
 いのちより大切なものがあると知った日
 生きているのが 嬉しかった

これは詩人である星野富弘さんが、詩画集の中で、私たちに「いのち」の深さを教えてくださいます。本当に「いのちより大切なもの」を求め訪ねることこそが、人が人に生まれた大事な意義であろう。だからこそ、人生とは「自己」と出遇い、「いのちの尊さ」と出遇うための長く苦しい旅と譬えられるのである。 「無有代者(たれも代わる者なし)」(『仏説』無量寿経』) と教えられるように、誰しもが代わることができない、かけがえのない唯一無二の存在である。生まれたことに意義があり、存在自体が尊いのである。そのことに目覚めていくことが、人としての「誕生」の深い意義ではなかろうか。孫の誕生を通して、大切なことに出遇わせていただきました。 南無阿弥陀佛(輪番)

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