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2018/5守るべき五つの戒
以前、朝日新聞に興味深いコラムがありました。
それは、「肉食妻帯は僧の堕落?」と題してあり、お坊さんなのに肉を食べ、結婚してもいいのだろうかという、僧侶への疑問から展開されているものでありました。  もともと仏教徒の出家者には、守るべき五つの戒がある。それは
①不殺生(殺してはいけない)
②不妄語(嘘をついてはいけない)
③不飲酒(お酒を飲んではいけない)
④不偸盗(盗んではいけない)
⑤不邪淫(邪まな男女関係はいけない)という戒律である。
ここから分かるように「肉食妻帯」が認められていないのが出家者(僧侶)における基本的な姿であったといえよう。

しかし、日本において独特な発展を遂げた仏教には、世俗の中で人々と共に生活し、共に歩む「仏道」が開かれた。そのただ中に、親鸞聖人は法然上人と出遇われ、「無碍の一道」である「念仏の教え」に生きられたのである。そして「妻帯」を公言し、子どもをもうけ、世俗の中で共に生活し苦悩され、その苦悩をごまかさずに真摯に向き合われた「念仏者」である。当時から考えれば、「堕落で破戒の僧侶」であり、非道徳的として様々な批判や妨害があったことだと思われます。
しかしながら親鸞聖人は、「非僧非俗(僧にあらず俗にあらず)」として「愚禿釋親鸞」と名告られ、一人の仏弟子として生きられた。この親鸞聖人の生き方こそが、確かな仏教徒、仏弟子としての姿といえるのではないでしょうか。 南無阿弥陀佛(輪番)

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