- トップページ
- >
- 教えるに触れる
- >
- 過去の言葉
- 2023/1新年明けましておめでとうございます
-
新年明けましておめでとうございます。新しい年が始まりました。
一月一日は毎年やってきますが、同じ一月一日ではありません。曽我量深先生は「万劫の初事の一月一日です」と言われました。
今日という日は、いつも「万劫の初事」です。長い年月が積み重ねられて今日という日になったのです。
そして「今日」という日は二度とやってきません。私たちの生死(命)と同じです。
また、今日という日は、自分でどうにかなるものではありません。無量の命の不思議なはたらきによって形成されたものです。
自然や人類の営みが積み重ねられて生み出された一日です。そこには、この私の営みも含まれます。
地球や宇宙のはたらきと比べれば取るに足らないようなものに思えますが、それでも間違いなくこの世界に影響を与えています。
すべての生き物はたらきが、私自身を、社会を、地球環境を形成しているのです。
私たちは他の命を奪って生きていかなければなりません。すべての生命が他に依存して生きています。
このような穢土を生きていながらも、浄土を生きたいという仏の本願に促されていのちを生きているのです。
曇鸞大師は『浄土論註』の中で、浄土について次のように述べています。浄土は、阿弥陀如来の正覚(さとり)から生まれた所なので、浄土に生まれるものは「同一に念仏して四海の内、皆兄弟」である。
その人たちは、「仏の本願を生きることを我が命」として生きている。
そこでは、身の受ける苦しみである飢渇、寒熱、殺害等に遭遇することも、心に生じる是非や得失、貪欲、瞋恚、愚痴の三毒に振り回されることもなく「身も心もありながら、楽を受くること間(ひま)無し」という世界が開かれてくるといいます。
これが浄土を生きるということです。今年も、皆さんと一緒に念仏して本願に生きる生活をしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
Copyright© 茨木別院 Co.,Ltd. All Rights Reserved.